記事 | PAYSAGE-お気に入りの食器たち
2025/07/02 06:01
「ピュアオリーブオイル」と聞くと、なんとなく“純度が高くて体に良さそう”と思ってしまう方は多いのではないでしょうか。
ですが、オリーブオイルにおける“ピュア”は、決して「純粋で高品質」という意味ではありません。
今回は、ピュアオリーブオイルの実態と、健康・味・コストのバランスから見てなぜエクストラバージンオリーブオイル(EVOO)を選ぶべきなのかを詳しくご紹介します。
「ピュア=良いもの」という思い込みに注意
「ピュア」と聞くと、化粧品や水などでは“無添加・安全”というイメージで使われますが、オリーブオイルにおいてのピュアは、むしろ“加工された油”を指す言葉です。
実はこういう中身です:
精製オリーブオイル(品質の劣るオイルを化学処理で無味無臭にしたもの)に、少量のエクストラバージンオイルを混ぜて風味づけしたブレンド油
これが「ピュアオリーブオイル」です。
つまり、“ピュア=体に良い”というイメージはマーケティング的な誤解に過ぎないのです。
ピュアオリーブオイルのメリットと限界
たしかにピュアオリーブオイルには以下のような利点があります:
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香りや風味が控えめでクセが少なく、加熱調理に使いやすい
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価格が比較的安く、たっぷり使いたいときに便利
しかしその一方で、
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オリーブ本来の栄養成分(ポリフェノールやビタミンE)はほとんど失われている
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香りや味の深みは期待できない
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健康効果を目的とするには物足りない
という明確な限界があります。
エクストラバージンオリーブオイルの「本質的な価値」
エクストラバージンオリーブオイル(EVOO)は、オリーブの実を化学処理せず、低温で搾油した一番搾りのオイル。これにより、香り・味・栄養がそのまま活きています。
さらに注目すべきは、主成分である**「オレイン酸」**の存在です。
▼ オレイン酸とは?
オレイン酸は一価不飽和脂肪酸で、人間の体脂肪にも自然に存在する脂肪酸です。
そのため体にとっての親和性が高く、以下のような健康効果が期待されています:
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悪玉コレステロール(LDL)を減らし、善玉(HDL)を維持する作用
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血中の脂質バランスを整える
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腸の動きを穏やかに促進し、便通を整える
さらに興味深いのは、「脂肪は脂肪で落とす」という考え方。
つまり、良質な脂肪を適量取り入れることで、代謝のバランスを整え、脂肪の“質”を改善するというアプローチです。
飽和脂肪酸やトランス脂肪酸など、体脂肪を増やす悪影響が懸念される脂質とは異なり、オレイン酸を豊富に含むオリーブオイルは、**むしろ体を整える“良い油”**として注目されています。
結局、価格を考えてもEVOOの方が賢い選択
確かにピュアオリーブオイルは安価で手に取りやすいかもしれません。
ですが、その分、香りや栄養、健康効果は大きく削られてしまっているのです。
一方、エクストラバージンオリーブオイルは多少価格が高くても、
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少量で豊かな風味が楽しめる
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調味料としてそのまま使える
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健康面でのメリットも大きい
という点で、むしろコストパフォーマンスに優れた選択だといえるでしょう。
まとめ:「ピュア」の言葉ではなく、“中身”と“体への相性”で選ぶ時代へ
「ピュア」という響きは確かに魅力的ですが、オイル選びで重要なのはその製法、成分、そして私たちの体にどう働くかです。
健康志向が高まるいま、「見かけの言葉」に左右されず、本当に体が喜ぶものを選ぶ目を養いたいものです。
エクストラバージンオリーブオイルは、味・香り・健康、すべてにおいて“納得できる油”。
毎日の食事に、ほんの少しの良質な油を取り入れることが、健やかな身体づくりの第一歩になるかもしれません。
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オレイン酸をたっぷり含み、フルーティーな香りとやわらかなコクが特徴の逸品です。
健康と美味しさを、まずは1本からお試しください。