記事 | PAYSAGE-お気に入りの食器たち

2025/05/27 06:00


料理にひとさじ加えるだけで、ぐっと風味が引き立つ調味料——その代表格といえば「柚子胡椒」。今でこそ全国的に知られるようになりましたが、もともとは九州・大分県日田市を発祥とし、福岡県や熊本県を含む九州全体で親しまれてきた地域の味です。家庭で手作りされることも多く、まさに“地域に根ざした調味料”といえるでしょう。

では、他の地域にも「その土地では当たり前、でも全国的にはまだあまり知られていない」調味料はあるのでしょうか? 今回は、そんな“ローカルだけど魅力たっぷり”なご当地調味料をいくつかご紹介し、それに合わせたい器選びのヒントもお届けします。


新潟・妙高「かんずり」:雪国が育む発酵の妙味

新潟県妙高市の名産「かんずり」は、唐辛子を雪にさらした後、糀・柚子・塩を加えて発酵熟成させる、当地独自の発酵調味料。まろやかな辛味と奥深いコクが特徴で、鍋料理や焼き魚、冷奴などさまざまな料理にアクセントを加えてくれます。

合う器のご提案

ポーリッシュポタリーの小鉢(8〜10cm)は薬味皿として最適。赤や橙の模様が、かんずりの鮮やかな色とよく調和します。保存には、しっかり密閉できる北欧デザインのストーンウェアジャーを使うと、風味を損なわず保管できます。


岡山「しょうが醤油」:瀬戸内の魚とともにある風味

岡山県では、刺身をワサビではなく「しょうが醤油」でいただくのが一般的。特に瀬戸内の魚、ママカリ(サッパ)やタコなどと相性が良く、さっぱりとした生姜の辛味が魚介の旨味を引き立ててくれます。

合う器のご提案

北欧食器のミニボウルポーリッシュポタリーのディップボウルは、しょうが醤油をさりげなく添えるのにぴったり。青や白を基調とした器が、生姜の色味を際立たせて清潔感あるテーブルを演出します。


福井「へしこ」:発酵が生んだ旨味の宝庫

福井県若狭地方を中心に伝わる「へしこ」は、鯖を糠に漬けて長期間熟成発酵させた伝統的保存食。焼くことで旨味と香ばしさが引き立ち、強めの塩気がご飯との相性を抜群に高めてくれます。チャーハンやおにぎりに応用するのもおすすめです。

合う器のご提案

ポーリッシュポタリーの楕円小皿(オーバルプレート)は、焼いたへしこの焦げ目と美しい絵柄のコントラストが際立ちます。保存には、密閉性の高い北欧ブランドの陶器キャニスターが便利で、風味を長持ちさせます。


東北「ゆべし味噌」:郷土菓子から生まれたやさしい味わい

「ゆべし」は、クルミや味噌、砂糖を練り込んだ東北地方の郷土菓子。その“味噌だれ部分”をアレンジしたゆべし味噌は、焼きおにぎりのタレや蒸し野菜の添え味として、福島県や山形県など一部地域で使われています。やさしい甘辛味が心を和ませてくれる、素朴な味わいです。

合う器のご提案

**ポーリッシュポタリーの豆鉢(5〜6cm)に少量ずつ添えると、可愛らしい模様が味噌の素朴さを引き立てます。焼きおにぎりには北欧ブランドの平皿(18〜21cm)**を合わせて、ナチュラルなカフェ風の盛り付けに。


北海道・旭川「ジャン」:家庭の味として受け継がれる焼肉のタレ

北海道旭川市では、各家庭で独自に配合した焼肉のタレ「ジャン」を作る文化があります。ニンニクやリンゴ、味噌、醤油などを使った甘辛い味わいで、焼肉はもちろん、野菜炒めやチャーハンなどの万能調味料として重宝されています。

合う器のご提案

ポーリッシュポタリーのパーティーディッシュ(仕切り付き)ソースピッチャー型のミニ容器で、ジャンをスマートに盛り付け。白地に青や赤の絵柄が、タレの深い色味を引き立てつつ、明るい食卓を演出してくれます。


地域の味と器が織りなす、心ある食卓

ご紹介したご当地調味料は、いずれもその土地で育まれ、家庭の味として受け継がれてきた“隠れた名品”です。そして、その魅力をより際立たせるのが、料理を受け止める器の存在。

ポーリッシュポタリーや北欧食器は、温かみと実用性を兼ね備えた器たち。どんな食卓にも自然になじみながら、食材や調味料の持つ個性を優しく引き出してくれます。

ちょっと珍しい調味料を取り入れて、いつものご飯に「小さな旅」の気分を添えてみませんか?
日常の中に、あたらしい味と器との出会いを。


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