記事 | PAYSAGE-お気に入りの食器たち
2025/05/06 05:49
朝の空気が少しずつ夏めいてくる頃、庭の片隅や道ばたに、小さな赤い宝石のような野いちごが実りはじめます。野生のいちごは「ワイルドストロベリー」とも呼ばれ、甘酸っぱくて香り高く、まさに自然からの贈りもの。私にとっては、毎年この季節だけの小さな楽しみです。
野いちごの簡単レシピ:香りを生かしたジャムとミニタルト
摘んだ野いちごは、すぐに食べてももちろん美味しいのですが、傷みやすいので、その日のうちにジャムにするのが定番です。
グラニュー糖を控えめにして、レモン汁を加えると、野いちごの香りが引き立ちます。煮詰めるときの甘酸っぱい香りがキッチンいっぱいに広がって、幸せな気持ちに。
小さな瓶に詰めておけば、トーストやヨーグルトにはもちろん、冷凍パイシートで作る簡単ミニタルトにもぴったり。
焼きあがったタルトを、北欧食器の淡いグレーのプレートにのせると、野いちごの赤が美しく映えて、まるでカフェのような一皿になります。
野いちごモチーフの食器たち
野いちごといえば、やっぱり有名なのはイギリスのウェッジウッド「ワイルドストロベリー」シリーズ。可憐な野いちごの花や葉、赤い実が描かれたデザインは、まさに永遠のクラシック。繊細でありながら可愛らしさもあって、ティータイムがぐっと華やぎます。
一方、ポーリッシュポタリー(ポーランド食器)にも、野いちごにインスピレーションを得たような柄があります。
たとえば赤いドットが散りばめられた柄や、グリーンと赤のコントラストが美しいもの。どこか素朴で温かみがあり、自然と調和した雰囲気が、野いちごの世界観と重なります。
我が家では、Manufaktura(マヌファクトゥラ)社の深皿に、野いちごのジャムとリコッタチーズを添えたパンケーキを盛り付けるのが定番。陶器の持つやさしい質感が、手づくりの味とよく合います。
食卓に、季節の「赤」を添えて
器と食材、それぞれの「赤」が出会うと、食卓の風景に物語が生まれます。
北欧食器の洗練されたデザインも、ポーリッシュポタリーの素朴な柄も、野いちごと合わせることでどこか親しみやすくなり、「季節を食器で感じる」楽しさを教えてくれます。
器選びに少しだけ季節を意識することで、日々の暮らしがちょっと豊かに感じられる。そんな楽しみ方を、これからも大切にしていきたいと思います。
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