記事 | PAYSAGE-お気に入りの食器たち

2025/04/03 05:47

リサ・ラーソンの猫やライオンのフィギュアを見たとき、誰もがふと笑顔になる——それは、彼女の作品に宿る「手の温もり」が、私たちの心の奥深くに響くからかもしれません。

同じように、北欧の食器が日本でも長く愛されてきた理由も、ただのデザイン性では語り尽くせません。そこには、実用性と美意識の絶妙なバランス、そして「日々を慈しむ姿勢」が映し出されています。

そして今、その北欧的な価値観に共鳴しながら、独自の表現で国内外の注目を集める陶芸家が日本にもいます。そのひとりが、鹿児島睦(かごしま・まこと)さんです。


日本の陶芸家・鹿児島睦の世界

福岡を拠点に活動する鹿児島睦さんは、器だけでなく版画や壁画、テキスタイルなどにも手がけるマルチな表現者。彼の作品は、まるで命を宿したかのような植物や動物たちが描かれた、温もりあふれる世界観で知られています。

陶芸作品に描かれる図案は、単なる装飾ではなく「物語」です。器の上に広がる草花、跳ねる鳥、佇む猫——それぞれに豊かな感情やストーリーが込められており、使う人の心を自然と惹きつけます。

特筆すべきは、鹿児島さんの図案の力と線の美しさ。手描きの揺らぎが、工芸品としての個性を際立たせ、どの作品も唯一無二の存在感を放っています。その一方で、食器としての実用性にも優れ、暮らしの中で日常的に使いたくなる魅力があります。

さらに近年では、北欧諸国での展示会やブランドとのコラボレーションも展開し、アラビアやグスタフスベリといった伝統あるブランドとも親和性の高い作風として、国際的にも評価を高めています。

鹿児島さんの作品が支持される理由は、手仕事の温もりとユーモア、そして日々の暮らしを豊かに彩る力——それらを絶妙なバランスで共存させていることにあります。


三者に共通する「物語性」

Lisa Larson、北欧食器、そして鹿児島睦。ジャンルも出自も異なる彼らの作品には、いくつかの共通点があります。

それは、「手仕事の痕跡をあえて残すこと」、「ユーモアや生命感を宿した図案」、「そして日常に寄り添う芸術性」。いずれも、大量生産では生まれない、使うたびにふっと心がゆるむような優しさをまとっています。

見るたびに新しい表情が見つかる器たち。日常という舞台において、彼らの作品は、静かに、しかし確かに私たちの心を満たしてくれます。


現代の暮らしの中で「選ぶ理由」

こうした作品を暮らしに取り入れるということは、単なる「おしゃれ」ではなく、時間をかけてものを選び、大切に使い続けるという美しい価値観の表れです。

ポーリッシュポタリーをはじめとした実用的で美しい器も、同じく“使ってこそ価値がある”という思想に支えられています。日々のごはん、お茶の時間、友人とのおしゃべり——そんな時間のなかで、器たちはそっと寄り添い、暮らしを豊かにしてくれます。


まとめ:心を癒やす「温もりのデザイン」

アートと実用性が交差する地点に立つ、Lisa Larson、北欧食器、鹿児島睦の作品たち。
どれもが「暮らしの中で生きるアート」であり、私たちにささやかな喜びや癒やしをもたらしてくれます。

手に取るたびに感じる温もり、使うたびに育まれる愛着。そんな器とともに、自分だけの心地よい暮らしを築いてみませんか。


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