記事 | PAYSAGE-お気に入りの食器たち
2025/03/26 06:09

北欧スウェーデンを代表する陶芸家、リサ・ラーソン(Lisa Larson)が2024年に惜しまれつつこの世を去りました。彼女が生涯を通じて生み出した作品は、シンプルなフォルムと独特の愛らしさを兼ね備え、世界中で多くの人々を魅了し続けています。
グスタフスベリ時代のリサ・ラーソン
リサ・ラーソンは1954年、スウェーデンを代表する陶磁器メーカー「グスタフスベリ社(Gustavsberg)」に入社しました。この時期の作品は、彼女の代名詞ともいえる動物シリーズが中心で、特に猫やライオンの置物は北欧デザインのアイコンとして現在も高い人気を誇っています。
彼女が創り出す作品はどれも温かみのある表情が特徴で、陶器でありながらまるで生きているかのような存在感を放っています。1979年に同社を退社後も、その創造性は衰えることなく、多くの人々の暮らしに寄り添う作品を生み出しました。
日本での人気の火付け役
日本でリサ・ラーソンが広く知られるようになったきっかけは、北欧ブームに伴い、彼女の作品が雑誌や書籍で頻繁に紹介されるようになったことです。特に『暮しの手帖』や『天然生活』などライフスタイル雑誌で取り上げられ、その温かな世界観が日本人の感性に深く響きました。また、フィギュアなどのグッズが次々と展開されたことで、日常生活の中で手軽に彼女の作品に触れられるようになったことも、人気が広がった大きな要因です。
展覧会図録『LISA LARSON KERAMIKER』でリサの世界を堪能
そんなリサ・ラーソンの作品を詳しく知りたい方におすすめしたいのが、展覧会図録『LISA LARSON KERAMIKER』です。著者のマルタ・ホルカース(MARTA HOLKERS)はリサ・ラーソンの世界を深く掘り下げ、貴重な写真とともに彼女の作品を網羅的に紹介しています。この一冊を手にすれば、リサが追求した温もりとユーモア、そして北欧陶芸の魅力を心ゆくまで楽しむことができるでしょう。
当店PAYSAGEでもこちらの展覧会図録を取り扱っております。ぜひ、この機会にリサ・ラーソンが遺した世界をじっくりと堪能してみませんか。