記事 | PAYSAGE-お気に入りの食器たち

2025/02/11 06:27

北欧デザインといえば、そのシンプルで機能的な美しさが特徴ですが、その代表的なブランドのひとつが「Arabia(アラビア)」です。長い歴史を持つArabiaは、フィンランドを代表する陶磁器ブランドとして世界中の食卓を彩ってきました。この記事では、Arabiaの歴史と魅力についてご紹介します。

Arabiaのはじまり

Arabiaは1873年、フィンランドの首都ヘルシンキ近郊にあるアラビア地区で設立されました。もともとはスウェーデンのロールストランド(Rörstrand)社のフィンランド支社としてスタートし、北欧市場向けの陶磁器を製造していました。

19世紀後半から20世紀初頭にかけて、Arabiaは独自のデザインと技術を磨き、1900年代にはフィンランド国内だけでなく、ヨーロッパ全体にその名を広めていきました。

デザインの進化と黄金期

Arabiaが世界的に評価されるようになったのは、1930年代から1960年代にかけてのことです。この時期、ブランドのデザインをリードしたのは、カイ・フランク(Kaj Franck)、ウラ・プロコッペ(Ulla Procope)、ビルガー・カイピアイネン(Birger Kaipiainen)などの著名なデザイナーたちでした。

  • カイ・フランク(Kaj Franck):機能性とシンプルさを追求し、現代の北欧デザインに大きな影響を与えたデザイナー。「ティーマ(Teema)」シリーズは、現在もArabiaの代表的なコレクションとして愛されています。

  • ウラ・プロコッペ(Ulla Procope):彼女が手がけた「ルスカ(Ruska)」シリーズは、温かみのあるブラウンの釉薬が特徴で、ヴィンテージ市場でも高い人気を誇ります。

  • ビルガー・カイピアイネン(Birger Kaipiainen):「パラティッシ(Paratiisi)」シリーズは、色鮮やかな果物や花のモチーフが印象的で、Arabiaの中でも特に芸術性の高いデザインとして知られています。

現代のArabia

1990年代以降、Arabiaはイッタラ(Iittala)グループの一員となり、伝統を守りながらも新しいデザインを発表し続けています。現在も「ティーマ(Teema)」「パラティッシ(Paratiisi)」などのクラシックシリーズは生産が続いており、北欧スタイルの食器として多くの人々に親しまれています。

Arabiaの魅力

Arabiaの食器が長く愛される理由には、以下のような特徴があります。

  1. 北欧らしいシンプルなデザイン:無駄のない美しさがあり、どんな食卓にも馴染みます。

  2. 実用性の高さ:電子レンジや食洗機に対応したシリーズが多く、日常使いに最適です。

  3. コレクション性:ヴィンテージアイテムの人気が高く、シリーズごとに集める楽しさがあります。

  4. 芸術性:個性的なデザインのシリーズも多く、食卓を華やかに彩ります。

まとめ

Arabiaは、シンプルながらも温かみのあるデザインで、世界中の人々の生活を豊かにしてきました。その歴史を振り返ると、時代ごとに異なるデザイナーの個性が反映され、多様な魅力を持つブランドであることがわかります。

北欧の陶磁器に興味がある方は、Arabiaの食器をぜひチェックしてみてください。


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