記事 | PAYSAGE-お気に入りの食器たち
2025/05/24 05:29
ガラスの中に小さな動物が遊ぶユーモラスなデザイン、透明感と繊細さが際立つフォルム。イタリア・ミラノ発のガラスウェアブランド「イッケンドルフ ミラノ(Ichendorf Milano)」は、今、世界中の感度の高いテーブルウェアファンから注目を集めています。
この記事では、イッケンドルフ ミラノの歴史や魅力、代表的なコレクション、料理との相性、そして北欧食器との美しい組み合わせについてご紹介します。
イッケンドルフ ミラノの歩み ── ドイツの伝統 × イタリアのデザイン
ブランドのルーツは20世紀初頭、ドイツ・ケルン近郊の町「イッケンドルフ」にあります。ここで誕生したガラス工房が「Ichendorf」の名の由来。元々は伝統的なガラス装飾を得意とする職人集団でした。
1990年代、ブランドは活動拠点をイタリア・ミラノに移し、国際的なデザイナーとのコラボレーションを開始。そこから「イッケンドルフ ミラノ」として、伝統と革新の融合を体現するプロダクトを次々に生み出してきました。
ボロシリケイトガラスの美しさと実用性
イッケンドルフの製品は、理化学器具などにも使用される「ボロシリケイトガラス(ホウケイ酸ガラス)」で作られています。透明度が高く、熱や酸にも強く、軽くて丈夫。つまり、美しさだけでなく実用性にも優れているのです。
ハンドメイドの工程を経て生まれる繊細なフォルムや、グラスの中に小さなフィギュアを閉じ込めたような遊び心あるデザインは、機械量産品にはない温かみを感じさせます。
注目のコレクション3選
◆ Animal Farm(アニマルファーム)
ガラスの底に小さなアヒルやリス、ウサギなどがひそんでいる人気シリーズ。眺めているだけでほっこりするデザインは、ティータイムや食前酒の時間を一層楽しいものにしてくれます。
◆ Greenwood(グリーンウッド)
自然の枝や葉のモチーフを取り入れたシリーズ。繊細ながらも生命力を感じさせるデザインは、ナチュラルなライフスタイルにぴったり。北欧の白樺モチーフの食器との相性も抜群です。
◆ Decò(デコ)
直線的でミニマルなフォルムが特徴。過度な装飾を排したシンプルさが、北欧デザインの美学と共鳴し、日々の食卓に静かな輝きを与えます。
北欧食器との相性が抜群な理由
イッケンドルフ ミラノのガラスウェアは、その繊細で詩的なデザインが、北欧食器のもつ素朴で温かみのある美しさと絶妙に調和します。
たとえば…
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ポーリッシュポタリーの丸みあるフォルムには、Animal Farmシリーズの遊び心がよく映えます。手描き模様とガラスの透明感が互いを引き立て合います。
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iittalaやArabiaのシンプルな白磁に、Greenwoodのグリーンのモチーフが彩りを添え、テーブルに森の空気を運んでくれます。
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スカンジナビアの木製トレイに、Decòのグラスを並べれば、北欧カフェのような静謐な時間を演出できます。
おすすめの使い方とコーディネート例
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朝食に:Animal Farmのタンブラーでオレンジジュースを。日常に小さな微笑みを。
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昼下がりのティータイム:Greenwoodのポットで淹れたハーブティーを、北欧の白いカップとともに。
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夜のリラックスタイム:Decòのシンプルなグラスに日本のクラフトジンを注ぎ、無垢材のプレートにポーリッシュポタリーの豆皿でおつまみを。
まとめ:詩的な日常を、ガラスの魔法で
イッケンドルフ ミラノのガラスウェアは、実用性と芸術性を両立した、まさに「日常の詩」。北欧食器やポーリッシュポタリーと組み合わせることで、テーブルの上にストーリーが生まれます。
忙しい日常の中に、ほんの少しだけ特別なひとときを。イッケンドルフのグラスが、そのきっかけになるかもしれません。